金融機関の仕事とは?金融機関との賢い付き合い方教えます!

皆さんこんにちは。ファイナンシャル・プランナーの渡邊です。今日は、誰もが付き合っている金融機関について、金融機関の仕事内容と賢い付き合い方について書いていきます。資産運用をしていない人でも、社会人として働いていれば銀行口座は保有していますね。クレジットカードを保有している人も、引き落としに銀行口座を指定します。更に、生命保険や学資保険に加入していれば、保険会社との付き合いもあるはずです。資産運用をしている人は、証券会社と付き合いがあると思います。私たちの生活に必ず必要な金融機関ですが、時代の変化とともに今大きく付き合い方が変わろうとしているのです。そこで今回は、それぞれの金融機関の仕事と、これからの金融機関との賢い付き合い方をお伝えします。

目次

金融機関の仕事とは

私たちの誰もが付き合いのある金融機関ですが、全ての金融機関に共通していることは、手数料を稼ぐことです!手数料のことをコミッションと言いますが、金融機関の仕事とは、金融商品を売買して、コミッションを稼ぐことなのです。日本は、モノづくりが得意な国で、製造業が盛んです。しかし、金融機関は、モノづくりはおこなっていません。つまり、無から有を生み出すような事業(0→1)ではなく、有から有を生み出す事業(1→5)なのです。あなたが預金をしたり、保険に加入したり、投資をしなければ、金融機関は破綻してしまうのです。私はスイスのプライベートバンクに勤務をしていましたが、銀行・証券・保険・プライベートバンクの本業は何でしょうか?それぞれの金融機関の特徴を見ていきましょう。

銀行の仕事

銀行の本業は融資です。あなたが起業をする時や住宅を購入する時に、銀行からローンを借りますね。銀行の本業は融資なのです。昔、TVドラマで『半沢直樹』というドラマが流行りましたが、その話も融資が関係しています。銀行に就職したら、誰もが花形である融資課への配属を憧れるはずです。その他の事業として、税金や公共料金の支払い、国内他行への送金や海外送金などを行う窓口業務(テラー業務)、保険の販売や投資信託の販売を担当する部門などがあります。本業の融資では、銀行は安い金利でお金を調達し、そこに銀行の利益を乗せてあなたにお金を貸すのです。しかし、現在の低金利環境では、融資だけで稼ぐのは限界があります。日本はバブル崩壊後、長らく経済が低迷し、現在でもほぼゼロ成長が続いています。言い換えれば、日本はここ20年以上、金利がほとんど付かない状況が続いています。これでは、融資が本業の銀行は稼げません。そこで、1998年から投資信託販売が銀行でも解禁されました。そして銀行での保険販売も2001年から段階的に開始され、2007年にすべての保険商品が銀行で買えるようになりました。保険窓販の全面解禁です。本業の融資で稼げない分を、投資信託と保険販売で利益を補いながら経営をしている状況です。

証券会社の仕事

証券会社の本業は資産運用です。株式を買えるのは証券会社だけです。株式や債券、投資信託などの金融商品を売買して、手数料を稼ぐのです。他には、起業家が株式上場を検討する時にも、証券会社に相談をします。起業家が株式を上場することで資金調達をしたい時、証券会社が事業を評価し、上場価格を決めます。これがIPO(Initial Public Offering)とよばれる新規公開株です。近年、IoT(Internet of Things)が普及し、金融業界でもインターネット証券が活躍の場を広げています。対面営業の証券会社に比べ、圧倒的に手数料率が安いインターネット証券の登場により、証券会社も手数料収入が稼げなくなってきています。「投資信託は手数料が高い!」などと言われますが、そんなことはありません。投資信託の手数料は完全公開されていて、目に見える手数料だから高いと思うだけです。本当に高い手数料は、目に見えない手数料です!例えば、仕組債や仕組預金とよばれるデリバティブ商品や満期までの年限が長い外国債券、永久劣後債など、金融機関は目に見えない手数料で稼いでいます。更に、証券会社でも保険商品の販売が行われています。証券会社は、様々な金融商品を顧客に売買して手数料を稼ぐビジネスモデルです。

保険会社の仕事

保険会社の本業は、生命保険や損害保険などの保険契約を顧客と結ぶことです。保険とは、万が一が起こった時に、自分では用意できない保障を、お互い少しずつ保険料を負担することで支えあって生きていきましょうという相互補助の精神で成り立っています。当然ですが、何事もなければ、保険など必要はないのです。日本は、世界でもトップクラスの長寿国です。しかし、世界で一番保険料を支払っているのは日本人なのです。何か矛盾を感じますね。日本において生命保険が誕生したのは1881年です。福沢諭吉氏がヨーロッパの保険制度を著書で紹介したのがきっかけです。その後、1945年の終戦後に、生保レディーとして未亡人を大量雇用して保険を大量販売したことが、日本人の保険加入率が世界でトップになった原因です。保険会社の収入は、保険契約を結ぶことによって得られる手数料です。問題なのは、投資信託などと違って、保険の手数料が非公表だということです。銀行・証券・保険の手数料で圧倒的に高いのが、保険の手数料です!目に見えない手数料の典型例ですね。最近では、一部のネット生保が手数料率を公開していますが、驚くべき高い手数料を支払っているということに、保険が大好きな日本人はまだ気が付いていないのです。

プライベートバンクの仕事

プライベートバンクの本業は、富裕層の資産を適切に管理し、金融商品を販売して手数料を稼ぐことです。日本では、プライベートバンクは馴染みがないかもしれませんが、プライベートバンク発祥はスイスです。何世代にわたって、一族の資産を守るために、海外の富裕層が自分たちの資産を守るために、プライベートバンクにお金を預けたことが始まりです。口座開設するだけで数億円の入金が必要になるので、プライベートバンクに口座を持てるのは、経営者やドクターなど、一部の富裕層のみです。プライベートバンクは、銀行・証券・保険のすべての商品が買える総合商社的な存在です。商品の種類は豊富ですが、他の金融機関と同様、金融商品を売買してもらわないと手数料が稼げないビジネスモデルです。補助的なサービスとして、富裕層のご子息・ご令嬢の留学支援や、経営者のビジネスの発展のために、ビジネスネットワーキングなども行なっています。

対面 or ネット

金融機関には、店舗型の対面金融機関と店舗を持たないネット金融機関があります。あなたは買い物をする時に、お店で買いますか?それともインターネットで買いますか?現在は、金融の世界でもインターネットの存在が大きくなってきています。インターネットの普及によって、大変便利な時代になったのです。それでは、対面金融機関とネット金融機関の特徴を見ていきましょう。

対面金融機関の特徴

対面金融機関のメリットは、何といっても街を歩けばどこにでも店舗があるということです。金融機関で働いているスタッフも多いため、気軽に相談できるのが特徴です。TVコマーシャルも多く流れているため、お客様の認知度も高い傾向にあります。対面金融機関のデメリットは、圧倒的な手数料の高さです。メガバンクや大手証券、外資系金融機関に勤めている人の年収は1000万円を超えています。日本人で年収が1000万円以上ある人は、わずか5%しかいません。しかし、大手金融機関で働いていれば、1000万円以上の年収をもらっています。では、彼らの年収はどこから出ているのでしょうか?それは、あなたが金融商品を契約したり売買したりする手数料から出ています。従って、営業マンは手数料を稼ぐのに必死なのです。その他には、営業時間も15時で終了したり、窓口に行列ができてしまいサービスを受けるまで長時間待たされる場合もあります。特に、忙しい経営者やドクター、アスリートの皆様には、平日の15時までに金融機関に行くのは難しいでしょう。

ネット金融機関の特徴

ネット金融機関のメリットは、圧倒的な手数料の安さです。インターネットバンクやネット証券などは、ほとんど営業マンを雇っていません。システム投資は行いますが、人件費はごくわずかしかかかっていません。他のメリットは、対面金融機関よりも金融商品の取扱数が多いです。営業時間も24時間365日、あなたのパソコンや携帯からいつでもアクセスできます。資産残高を確認するのに通帳記帳をする必要はありません。金融商品を買うのに、窓口に並ぶ必要もないのです。ネット金融機関のデメリットは、店舗がないので相談相手がいません。パソコンやスマートフォンが使えない人は、資産運用に関してネットのサービスを使うのにストレスを感じるかもしれません。取り扱いの金融商品が多すぎて、金融知識がないと選ぶのに苦労することもあるかもしれません。

金融機関との賢い付き合い方

これからの時代の金融機関との賢い付き合い方は、ネットをうまく活用することをおすすめします。昔は、対面金融機関しかなかった為、各種取引や資産運用をするには対面金融機関を利用するしか方法がありませんでした。しかし、時代は変わったのです。現在では、パソコンや携帯、タブレットから、金融取引が行えます。送金業務や、資産運用、保険の契約まで簡単にできてしまうのです。しかも、圧倒的な手数料の安さで、取引を行うことができるのです。あなたは、同じ商品を安く買うことができるのであれば、安く買いたいと思いませんか?一度、操作を覚えてしまえば、誰でも簡単にネット取引はできてしまいます。ネットを使えば、無駄な売買手数料を支払わずに、賢く自分の資産を増やすことができるのです。そのために必要なのは、最低限の金融知識です。マネージュでは、中立的なファイナンシャル・プランナーとして、マネー教育に特化したコンサルティングを実施しています。少しでも興味を持って頂けた方は、LINE@への登録と、セミナー、コンサルにお申し込み下さい。少しでもあなたのお役に立てるように、全力でサポートさせて頂きます。

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー/世界最大手、スイスのプライベートバンク勤務時代には、金融資産2億円以上の日本を代表する経営者、開業医、事業法人の資産管理を担当。現在は、一般の方から経営者、開業医などの富裕層まで、幅広い顧客にマネー教育に特化したファイナンシャル・プランニング業務を提供している。

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